JOURNAL

北アルプスにおける横尾ゲート試行実験について【登山・ルール・マナー】

皆様こんにちは。
イエローナイフアウトドアショップの荒田ともうします。
所属するガイド協会より横尾ゲートの試行実験についての周知依頼がありましたので皆様にお伝えさせて頂きます。

(北アルプストレイルプログラムHPより)
https://nationalpark-japanesealpstrail.jp/yokoo-experiment/

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近年、自己責任による登山という認識不足、登山計画や登山装備の準備不足による山岳遭難・山岳事故の発生、登山ルール・マナーが守られず、自然生態系の劣化や他の登山者の良好な登山体験の提供機会が阻害される事例が発生しています。

今シーズン、北アルプストレイルプログラム(登山道維持に登山者が参加する取り組み)の一環で、横尾地区に入山ゲートを設置し、入山前に登山準備と登山ルール・マナーの確認を行う取り組みを行うこととしました。

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ここまで

概要としましては、上高地の先にあります「横尾」にゲートを設置し、登山者の装備とマナーの確認、および入山時間の制限を行う取り組みです。チェックシートに署名後、切り離して投函するという流れです。

【実施期間】
2025年9月13日(土)~2025年10月13日(火・祝)
※横尾相談所開設時期

混雑時はゲートの通過に時間がかかるかと思いますので、事前にチェックシートの持参と余裕を持った行動計画をおススメいたします。

【チェックシート】
https://nationalpark-japanesealpstrail.jp/wp2024/wp-content/themes/japanesealpstrail/img/yokoo/confirmation_jp.pdf?20250908

マナーや装備の確認と共に入山時間も設けられています。
事前にルートやバスの時間を確かめて余裕を持った行動をお願いいたします。

詳しくは下記URLをご確認頂き、「せっかく行ったのに目的地まで行けなかった」という事が無いようにしていただければと思います。

https://nationalpark-japanesealpstrail.jp/yokoo-experiment/

「自然保護」や「山岳救助隊への負担とリスクの軽減」、「地元の方々への配慮」の観点から登山には多くのマナーやルールが御座います。事前の下調べをしっかり行い、分からない点がありましたら、管轄の自治体や当店などにお問合せ頂ければと思います。

チェックシートに記載されているマナーに加えて、下記についてもご確認頂ければと思います。

・闇テン泊
キャンプ指定地以外でテントを張って、一泊を過ごすことはマナー違反です。ビバークという考えもあるので、その境界線は難しいところですが、まずはビバークを必要としない行動計画を立てることが重要です。

・焚火
オートキャンプでは必須の焚火。登山において焚火をすることはマナー違反です。特に国立公園内での焚火は法で罰せられる可能性もありますので、行わないでください。

・アルコールバーナー
アルコールバーナーの使用自体は問題ありませんが、使用する地面をしっかり考慮してください。枯葉や芝生の上で行うと、山火事のリスク大です。必ず、バーナーシートを引くか、可燃物が無いところで使用してください。

・携帯トイレと浄水器
トイレなどは必ず携帯トイレを持参し、自宅まで持ち帰るようにしてください。特に大きい方は地面から吸収され河川に流れ込む可能性が御座います。綺麗そうに見える湧き水でも大腸菌が検出されることもあります。携帯トイレと浄水器、環境負荷の少ないトイレットペーパーを持参ください。

・道の譲り合い
基本的にはのぼり優先で下りの人は山側によけるのが基本的なすれ違いですが、お互いコミュニケーションをとって決めてください。登っている方はヘトヘトなのに、じーっと待たれる事を嫌がるひともいます。それで喧嘩している人を何回か見ているので、お互いコミュニケーションをとって安全にすれ違いましょう。また、スピードが速い人に追い越してもらう時も自分自身が危険な体勢になってまで譲る必要はありません。コミュニケーションをとって安全な場所で抜いてもらいましょう。

・就寝時間について
明確に何時!とは決まっていませんが、周りの状況を加味して就寝するようにしましょう。夜の8時には寝てる人が多いと思います。翌朝は3-4時くらいから起きる人もいますので、うるさくならない様に気を付けましょう。特に山のテント場はしーんとしています。風が弱ければお隣さんの寝返りすらも山に響くほどです。お酒が入って夜遅くに騒ぎすぎないように注意しましょう。

・自然保護
植物を採取したり、動物に近づきすぎるのはNGと想像がつくかと思います。その他にも木の枝を杖代わりにして違うエリアまで持ち運んだりもNGです。前に行った山から靴底を洗わずに別のエリアに入山するのもNGです。自然は強くもあり、繊細な部分もあるので、少しの外的要因で大きく傾いてしまいます。皆さんの大切な人と同じくらい大切に思ってあげてほしいです。

・食べ物の汁など
コーヒーやカップラーメンの汁なども飲み干す・食べきるがルールです。お腹がいっぱいでも頑張ってください。作りすぎないように注意が必要ですね。私もカレーを作りすぎて、コッヘルについたカレーをお湯で薄めて1時間くらいかけて飲み切った記憶があります。。。とにかく匂いのあるものを地面に吸わせない事が野生動物との適正な距離を保ちます。

・大人数の時は1列で
これは一般的な歩道でも同じですが、広がらない様にしましょう。最後尾の人は後ろから来ている人の邪魔になっていないか確認しながら歩くといいかと思います。

・登山道から外れない
道を大きく外れない事もそうですが、木道や階段なども植生保護の為に設置されています。階段横の傾斜の方が歩きやすいからと歩いてしまうと登山道が広がり、植物が生えられないエリアが広がってしまいます。階段や木道は外れずに歩きましょう。

・熊スプレー
必ず安全装置を付け、ホルダーなどに入れるようにしましょう。特に公共交通を使用する場合は誤射する事のないように。ショルダーハーネスに入れておいたのを忘れて電車に乗って、誤って噴射というケースで「過失傷害」で書類送検されたケースもあります。

他にも多くのマナーやルールがあります。私があげた例以外にも多く御座いますので、是非ネットや知人の方に聞いてみてください。細かい物も含めると多くのルールが存在します。

ここ最近では、装備不足や無理な行動計画による救助要請が多く発生しています。個人的には経験と知識の元、軽量装備で山に行くことは否定しません。それも一つの文化だと思います。

ただ、アルパイン要素の多いエリアにおいて、ロングトレイルの装備(極端にUL思考の装備)やオートキャンプ装備を持ち込むと予期せぬトラブルに対応できず、ご自身のみならず、救助をされる方々へ、リスクを発生させてしまいます。

本当に必要な時は救助隊に頼るしかありません。しかしながら、事前に調べておけば防げた救助要請は、必要のないリスクを救助隊の方々にかけてしまう事となります。

「自己責任」であることを再度ご認識頂き、万全の装備をもって山に行きましょう。軽さも大切ですが、まずは安全だと思います。そして安全な装備を背負う体力も必要です。

ちょっと話が長くなりましたが、「地図を眺めながら計画を練る時間」も「平地でトレーニングする時間」も私にとっては楽しい登山の時間です。トレーニングから計画、下山までフルでやり込むのも楽しいと思いますよ!

YELLOWKNIFE OUTDOORSHOP
荒田真希(あらた まさき)

自然の中でお酒を飲むというテーマでテント泊登山や沢登り、渓流釣りなどを楽しんでいます。特技は高地に行って顔を1.3倍くらいにむくませる事。登山用品専門店での経験を元に、皆様の冒険のお手伝いをさせて頂きます!

・日本山岳ガイド協会認定登山ガイド (かながわ山岳ガイド協会)
・WMAJ Wilderness First Aid
・NCAJ キャンプインストラクター