「ドイツのULブランド・HYBERGの使用感」~夏山2泊3日・北アルプス縦走編~
皆様こんにちは!
Yellowknife outdoorshopの荒田です。
休暇を利用して北アルプスは双六岳~笠ヶ岳へ2泊3日のテント泊に行ってきました!ルートは下記のとおりです。
1日目
新穂高温泉~ワサビ平~鏡池~双六岳(泊)
2日目
双六岳~笠ヶ岳(泊)
3日目
笠ヶ岳~笠新道~新穂高温泉
本来は雲ノ平まで足を延ばす予定だったのですが台風も近づいていた事もあり双六岳で折り返し笠ヶ岳泊となりました。
今回はHYBERGのAGUILA DCFモデル(37L・473g)で山行してきましたのでその使用感や使い勝手についてお伝えしていこうと思います。
当店でしか扱っていない+愛用ギアなので多少ひいき目なレビューになってしまうと思いますがなるべく、ユーザー目線を心がけます。。。。
まずはAGUILA DCFのスペックから
(重さ)
バックパック:430g
ヒップベルト:31g
チェストストラップ:12g
合計:約473g
(容量)
合計:37L
本体:29L
外ポケット:8L
寸法
身長:55~80cm
幅:27cm
奥行き: 17cm
材料
Dyneema® コンポジット ファブリック ハイブリッド 5.0 CT9HK .18
Dyneema® ストレッチ メッシュ
210D HDPE グリッドストップ
Made in Germany
生地やモデルによって容量や重さが変わりますがAGUILAは山岳用ザックのモデルの中では最小容量なので他のモデルを使用してもテント泊は可能です。他のモデルであれば、その分容量に余裕ができ、重さが100-300gほど重たくなると思って頂ければと思います。
全てのギアを詰め込んだ状態が上記の画像になります。
今回持って行った装備は以下の通りです。
・テント(BD ディスタンスシェルター)
・ペグ8本(4本使用・4本予備)
・シュラフ(katabatic gear)
・マット(THERMREST ネオエアーエックスサーモ R5.7)
・LEDランタン(レッドレンザー ML4)
・シングルチタンマグ450(snow peak)
・ダブルウォールマグ(EPI 300)
・バーナー(PRIMUS P-153)
・ガス缶(110サイズ)
・100円ライター
・箸(snow peak 和武器)
・サンダル(TEVA)
・ヘッドランプ(BD STORM)
・ファストエイド(絆創膏・細引き・ダクトテープ・薬など)
・モバイルバッテリー(20000mlA)
・カメラ(FUJIFILM XT-2)
・カメラバッテリー×2
・行動食兼おつまみ(いかりまめ・ベビースター・グミ)
・トレッキングポール(BD ディスタンスカーボン)
・小物(電池・アルコール除菌・マスク)
・熊鈴、熊スプレー
・着替え(ハーフパンツ×2・シャツ×2・下着×2)
・食料(カップラーメン・α米×3・棒ラーメン)
・非常食(アルファ米×1)
・レイン(上下・手袋・ゲイター)
・防寒着(アクシーズクイン・インサーレーション)
・ダウンパンツ
・水2.0L
上記を全て詰め込んで重さは9.3kgでした。ULハイカーさんに見られたら「オッモ!」と言われてしまいそうです。。。
心配性なもので何かと持って行ってしまう性格なのです。
そんなこんなで歩き始めます。
まずはなだらかな登りが1時間ほど続きます。
この時点ではもちろん快適サクサクです。
痛みもどこにもありません!
鏡平に到着。ここまで登り続けで4時間ほど。
このくらい歩くと多少肩の筋肉に張りが出てきました。
今まで多くのザックを使ってきましたが「いつものやつ」です!
腰ベルトがない分ショルダーハーネスが幅広なのでそこまで気になりませんでした。それよりも腰骨が毎回このくらいで痛くなっていたのでそれがないだけでめちゃくちゃ快適でした。
鏡平小屋では外国人の方が多く山を楽しんでいらっしゃいました!
海外トレイルなんで憧れますね。
喉が渇いていたのでカレーを飲んで先に進みます。
写真にはないのですが抹茶かき氷がめちゃくちゃおいしかったです!
朝の6時に出発して到着したのが15時ごろ。
テント場も空いていたので各自の自宅を建設します。
衣食住を担いで山にお邪魔するのはロマンがあります!
ここからは各自持ち寄ったおつまみと山小屋で課金したビールでゆっくりとした時間を過ごします。
1日目は夕焼けからガスってしまったので早めに寝て次の日に備えました。
ザックの感想としては肩の疲れはもちろんありましたが局部的な痛みという事は全く無く、しっかり休めば次の日に支障が出ないというような状況でした。首周りの擦れ感も無かったのでストレスも少なく山に登ることが出来ました。
明日の行程に備えて本日は早めに寝ることにします。
2日目の朝になりました。
テント場にテントを残し必要最低限のギアをザックに詰め込んで双六岳山頂を目指します。473gしかないのでHYBERGをアタックザックとしても使ってみました。
正直背負ってるのか背負っていないのかわからないくらい軽かったです。コンプレッションがサイドのゴムなので荷物が少なくなるとザックの中でギアが動く感じがありましたが、そこまで気になりませんでした。むしろアタックザックとして考えたら背負い心地は抜群だと思います。
街は全く見えず見えるのは山だけ!
最高の朝の時間でした。
今回の山行の目的の一つ。「天空の滑走路」
槍ヶ岳もばっちり見られました!
2日目は標高は大きく変わらないものの100-200mほどのアップダウンが続きました。
経験上2日目のこの時間帯は鎖骨と腰骨が痛くなり、肩の疲労がMAXになり「歩きたくない症候群」が出てくる時間帯です。
正直に申し上げますと肩の疲労はある程度ありました。「歩きたくない症候群」もでました。ですがメインは太ももの乳酸地獄からくる「歩きたくない症候群」でした。単なる運動不足ですね。。鎖骨と腰骨の痛みは全くありません。それだけでも今回の山行をかなり楽にしてくれたと思います。
※汗と汚れで汚いので顔を隠しています。
2日目に非常に役立ったのがショルダーハーネスとサイドポケットです。
通常のザックよりも大きく設計されているので右側には携帯電話と行動食・塩熱飴、左側には熊スプレー、サイドポケットにはナルゲン1Lを入れて歩きました。
水分補給や栄養補給、地図確認などの際にいちいちザックを下ろさなくて良かったのと、パンツのポケットにものを入れずに済んだので擦れ感も無く非常に良かったです。
ヘロヘロになりながらも2日目のテント場につくことが出来ました。
笠ヶ岳山荘では水不足により水の販売を1人1Lという制限が設けられていましたのでご注意を!
THE稜線にはるスタイルのテント場は冒険感が非常にありめちゃくちゃ楽しかったです。
夜はこんな感じです。
天の川がブワーっとなっていて流れ星もビーンって感じでした。
そんな感じの2泊3日の山行でしたがHYBERGの総合の感想です。
良かった点
・ザック自体の重量が軽いので通常ザックと比較して1kg程度削減することが出来た。※60Lザックの場合は1.5-2.0kgの削減
・各ポケットが大きいので取り出しがラクラク。
・腰ベルトが簡易ベルトの為、腰骨の痛みが無かった。
・ショルダーが幅広なので荷重が分散されて鎖骨の痛みが無かった。
注意ポイント
・背面パットがない(AGUILA・BANDITモデル)のでパッキング時に背面部分にやわらかい物を入れないと背中に若干の違和感がある。
・腰と肩で荷重分散する設計ではないので全体的なギアの重量を抑える必要がある。
くらいです!
ギアの重量に気を使っている方は別ですが、現在使っているテント泊装備をそのままHYBERGに詰め込んで山に行くと肩が辛いと思います。
ただ、ギアの重量をある程度軽くしたうえでHYBERGを使うと信じられないくらい快適に縦走ができると思います!
元々60Lの3キロ超えのザックでテント泊を始めました。その後60Lで1.5キロのモデル、45Lで1.3キロのモデル、40Lで485gと使ってきました。荷重が分散出来るなどそれぞれの良さがありましたが、HYBERGは使った中でかなり良かったです。
最軽量はそうなのですが、生地感も薄すぎず柔らかすぎずでザックとしての「カタチ」を常に保ってくれるところが良かったです。強度面も安心感があります。
生地やモデルにご興味がある方はこちらもどうぞ。
~ドイツのULブランド「HYBERG」大解剖(生地編)~
https://ablaze-corp.shop/news/643a582bdbaefd002dd91456
~ドイツのULブランド「HYBERG」大解剖(モデル編)~
https://ablaze-corp.shop/news/64391e1b91f26e002b43f4bb
全体的に褒めすぎですね。。笑
でもこのザックは個人的に友人にもおすすめしたいような使用感でした!
以上、レポートでした!
仕様や細かい使い方、値段、生地についてなんでも構いませんのでご不明点がある方は是非当店までご連絡下さい!
Yellowknife outdoorshop
0463-64-2222
神奈川県平塚市四之宮5-4-14
次回ULシュラフ「katabaticgear」についても使用感をレポートしようと思います。
是非ご覧ください!
皆様のご来店を心よりお待ちしております!